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昭和30年代後半、ゴシック体か明朝体しか選択の余地がなかったと言っても過言ではなかった活字(印刷文字)業界に、それまでに類を見なかった目新しい写植書体が登場しました。『タイポス』。その懐(点画の隙間)が大きくモダンな字形が大いにうけ、その頃創刊された『アンアン』や『ノンノ』をはじめとする若者向けの雑誌に盛んに使われたそうです。 明朝体やゴシック体の漢字と合わせて使う仮名書体で、仮名部分だけ『タイポス』に変える事で全く違った雰囲気の紙面になるという特徴を持っています。太さも明朝・ゴシック用共に4種類あり、どんなものとも混ぜて使う事が出来るようになっています。 最近見かけなくなったと思いながらも、例えば社会の教科書の写真説明等、意外な所で使われる事もあり、1997年にはMacintoshコンピュータ用のフォント(書体)として生まれ変わりました。『タイポスオールマイティ』(発売元:エヌフォー・メディア研究所)と名を変え、太さのバリエーションも各12種類になりました。字形が微妙に違い、より現代風になり、ベテランデザイナーには懐かしく、若者には新鮮に感じさせ(確かに新鮮だと思います)、再び脚光を浴びるようになった不死鳥のような書体です。最近の用例はまだ少ないですが、ゲーム作品『マリーのアトリエ』のロゴのリボンに書かれている文字は『タイポスオールマイティ211』だと思われます。 (2003年加筆)最近は、『タイポスオールマイティ』の太いウェイトのものを雑誌や広告のの見出しに見かけるようになりました。また、『タイポス』の用例としては、黒柳徹子『窓際のトットちゃん』本文部分が有名です。 ●ファミリー(写植用のみ掲載) タイポス35 2000.1.20 |